僻地生活(←ウェールズ)の後だし、独りでいることに対する免疫はかなりできている。しかし到着直後のバタバタが過ぎると、社交的とは言えない私でも「人と知り合いたいなあ」と思う。人間の欲求の基礎部分に近いところに属する気持ちなんじゃないかしら。
オーストラリアに引っ越した時も、最初の数ヶ月は酷く孤独に感じた。しばらくはネットもなかったし、3ヶ月の乳飲み子を抱えていたので思うように行動できずにイライラしたけれど、結局その乳飲み子のお陰で近所のプレイグループに入れた。新しいプレイグループだったので皆知らない者同士。ママ友って気をつけないと怖いかも・・・と偏見があったけど、それぞれの人生を一生懸命生きている人が多くて、とても刺激になった。その後は活動範囲が広がるにつれ、保育所関連の知り合いや大学院の仲間などができ、交友関係はとても満足なものになった(大学院時代は遊ぶ暇もなかったけど)。
オーストラリアでの都会生活を満喫した後の僻地生活は辛かった。「この町には人は住んでいないのか?」と思うくらい、何ヶ月も知り合いができなかった(後にカナダから引っ越してきた方も同じことを言っていた)。ようやく身近で人の姿を見かけるようになったのは、冬が終わって正式に春となった復活祭の後。日照時間が極端に短く、かつ天気の悪い冬の間、イギリス人は冬眠しているらしい。復活祭を機に、近所の子供たちも冬眠から覚めたようで、外遊びをするようになった。こうなるとうちのチビたちが友達を作るのは早い。あっと言う間に子持ちご近所ネットワークができた。
復活祭の前だった僻地生活4ヶ月目の頃、初めての知り合いができた。同い年で日本人の彼女を通して一気に日本人の知り合いが増えた。とは言え、僻地なんでその人数は片手で数えるほど。大勢の方を相手にサラッとした関係を続けるのは苦手なので、それぞれの方とじっくりお知り合いになる機会があったのはよかった。
僻地ウェールズを去る頃には、別れが辛い程の友人たちに恵まれていた。多くは近所の方だった。近所づきあいっていいものだなあ、と初めて知った。
今はまた、知らない土地で夫と二人きり。「数ヶ月はなかなか知り合いもできないだろうし気長にやっていこう」と自分をなだめているけれど、今回はビジネス講座に参加したり、さっさとヨガに参加したりで、中々いい滑り出しなのでは、と思っている。でもやっぱり少し人恋しいのです。